伏木港第2集  (30) スライド一覧へ戻る 前のページへ 次のページへ
30) 静かに流動しながら
伏木港、日本海の港ーーー伏木港
明治の始め、ささやかな農産物の積出港として出発した伏木港は50年後の現在、その工業地帯とともにこのような立派な工業港として成長いたしました。
そして、その50年の歩みは、そのまま近代日本の歴史でもありました。
伏木の貿易はその時代、時代の政治や経済や産業の状態と深いつながりを以って歩み続けてきていることを私たちは考えてみようではありませんか。
そして、現在日本の産業、特に工業が健全な発達をとげるよりほかにみちがないのではないでしょうか。
つまり、大きな船にいっぱいつめるほどの原料や製品をどんどん動かせるようにならなかったら、貿易というものがなりたたないということになるのではないでしょうか。
敗戦によって、国土の半分を失い、苦しい歩みを続けている日本では、武力によって市場を得ることのおろかさを身をもって感じさせられました。
もっともっと資源を利用し、国土を開発し、科学の力により新しい工業をおこし、すぐれた製品を安く生産する以外に道はないのではないでしょうか。
終戦後の日本の貿易はアメリカの援助によってどうにか少しずつ立ち直りを見せてきました。
しかし、他の多くの国々との健全な貿易ができるようになる日が、1日も早く来ることをいかに待ち望んでいることでしょう。
また、高岡市がりっぱになっていくためにも、伏木港の発展が、いかに大切なことでしょう。
このスライドを作るために私たちは多くの人たちとお話をしました。
寒い雪の夜、火鉢をかこみながら家中が集まって港の話をいろいろと語り合った晩など、このようなねがいがどの人の胸にもあることを知ってうれしくなるのでした。

                  第二部 終