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こうして出来た新しい庄川
九月十四日―僕たちは庄川橋へいった。
りっぱなコンクリートの大橋がずっとつづいていた。
先生は向こうを指さしながら「ここが庄川ですね」といわれた。
「この庄川は人の力でほったんだよ。人間の力でね」
といわれた。
僕はずっと川の向こうを見た。
長い土提がずっと続いて向こうの方は日本鋼管の煙でかすんでいた。
「こんな大きなもの、ようほったなあ」と思った。
橋の長さを歩測ではかったら400メートルもあった。
何万人でほったんだろう。
先生は「7年かかったんだよ」といわれた。
やっぱり、くわやシャベルでほったんだろうか。
土提の方をずっと見ていると藤井能三さんたちが馬にのって仕事を見まわってあるかれるのが、目の前に浮かんだ。
「明治三十五年なんだ。まだ工事の仕方や機械などよくなかっただろうねえ」と先生はいわれた。
ほんとうに、ほんとうにたいへんだっただろうなあと僕は思った。

(註)
庄川改修工事平面図(縮尺一万二十万分の一)?
図あり