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明治三十年、伏木港築港期成同盟できる。
このようにして立直りをみせた伏木港も和船時代の設備のままでは、大きな鉄の汽船は港内にはいることができず、せっかく入港した汽船も港のずっと沖あいに、いかりをおろして、そこからはしけで荷物を運ぶという有様でした。
いつかは港を大工事して、汽船が港内へはいれるようにせねばならぬというのが、その頃の人たちのねがいであったのです。
そのような空気の中にあって、伏木港築港期成同盟は結成されました。
だれからの命令もなしに、町の人たち同士「やろうやろう、みんなで港を築こう」といって集まっていったのです。
藤井能三さんのかかげた”ともしび”はこのようにして、いよいよ燃えさかっていったのです。


(註)伏木港論、西帥(?)意(すいい)著、明治29年、北陸政論という新聞に連載したもの