NAT  100PJ  小沢スライド  万葉集のスライド  もみち  
もみちの歌 巻十七・4222 撮影:小沢昭巳 もみち
撮影:小沢昭巳
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よみかた
このしぐれ いたくなふりそ わぎもこに みせんがために もみちとりてん さくしゃ・くめのひろなわ まき十八 4222ばんか

この時雨 いたくな降りそ 我妹子に 見せむがために もみち取りてむ 作者・久米広縄 巻十八・4222番歌

大意
このしぐれ、ひどく降るなよ。私の愛妻に見せるために紅葉を取るので。
解説

 天平勝宝(てんぴょうしょうほう)2年(750)の旧暦9月3日に行われた宴で詠まれた歌のひとつ。時雨(しぐれ)に散る色づいた葉を惜しむ歌。「な~そ」で禁止をあらわし、「降らないで」という意味になる。
 作者は久米広縄(くめのひろなわ)。久米広縄は、越中国の掾(じょう)だった大伴池主(おおとものいけぬし)が越前国に転任した後に、掾となった人物。
植物・もみち

 秋に葉が紅葉すること。あるいは、紅葉した葉のこと。秋の季節感を代表する風物である。
 万葉集では、秋の葉の色づきを「黄葉」と書くものが多く(「紅葉」と書く例も少ないがある)、「もみち」(「ぢ」と濁らない)といった。 
用語

掾(じょう)
国司(こくし・国の役人、今の県の職員相当の職)の3等官の位のこと。当時は、都から派遣され、任にあたった。

我妹子(わぎもこ)
万葉集にみられる「妹」という言葉は、姉妹の妹の意味ではなく、男性が、恋人・妻・妹など、親しい女性を呼ぶ時につかう言葉。「我妹子」は、「我が妹子」が縮まった形で、私の愛しい女性、すなわち妻や恋人・妹などをいう。この場合の「子」は親しみの表現。
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